2018年06月22日

『佐賀県内炭鉱の古洞に関する基礎データ』[Ⅰ]が出版されました

 佐賀の炭鉱のことば調べた本ばもろうたばってん、あさんの唐津まで炭鉱ば見に行ったいしよっけんおいが持っとっよいかあさんが持っとったほうがよかて思うけん持てきた。おいに呉んさった人にはあさんにやって話ばしとっけんよかばい。

 ということで最近出版された『佐賀県内炭鉱の古洞に関する基礎データ』[Ⅰ]が私の手元にあります。現在、佐賀県下には操業している炭鉱はありません。昭和47年に閉山した明治佐賀炭鉱(多久市)と西杵炭鉱(武雄市北方町)が最後でした。
 このため、昭和33~36年頃までに操業していた炭鉱を福岡通商産業局が調査したものをまとめたものです。
 最初に、「古洞(ふるとう)照合調査について」(担当:多々良友博)という解説があり、その後には古洞照合調査の結果判明した、炭鉱の鉱業権者、採掘時期、炭鉱名、石炭坑名、使用坑口名、炭層名、採掘方法、採掘率等々これまで一般には知られていなかったことが一覧表形式で記載されています。
 これまで知られていなかった操業状況を知りうる貴重な「データ集」となっています。今後、佐賀県内の炭鉱を調査、研究する上で欠かせないものとなると思われます。ただし、本当に「データ集」ですから、炭鉱についての読み物と思われて手に取ると違う物です。

 残念ながら、分布図、石炭坑の位置を示す地図それに炭鉱の検索に必須の「索引」がありません。それに知りたいと思った炭鉱まで辿り着くのが少しばかり面倒ですね。一応、古洞照合調査表のリストはありますが、折角の労作を活用していただくにはあと少しの工夫があったならばと思いました。
 知り合いからは、佐賀県内の図書館に寄贈されていると聞いています。興味にある方は県内の図書館にお問い合わせください。

佐賀県内炭鉱の古洞に関する基礎データ
 発行者:佐賀炭業史研究会
 発行日:平成30年3月31日
 判 型:A4縦
 頁 数:82ページ


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Posted by jirou at 12:00 | Comments(0) | 出版物
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