2016年12月23日
下田の石神(3) 造化大明神とは
造化大明神は、巨石パーク管理棟で配布されている「巨石群探訪コース」図では6番目の巨石で、「天地万物をお作りになった神様といわれ、世田姫を祀られており」という説明が記載されていますが、神道に疎い私にはイマイチ分かりかねています。

造化大明神
そもそも造化大明神と言ってもあまり馴染みのない神様だと思いますので、先ずどのような神様なのか、私自身素人ですから、いくつかのサイトを紹介していきたいと思います。
造化大明神の「大明神(だいみょうじん)」は、神仏習合における仏教的な神の称号の一つとされています。
次に「造化」は「造化神」、つまり「造化の三神」のことですが「デジタル大辞泉」(https://kotobank.jp/ 2016/12/10アクセス)では次のように定義されています。
古事記で、天地開闢(てんちかいびゃく)のときに高天原(たかまがはら)に出現し、万物生成化育の根源となった三神。天御中主神(あまのみなかぬしのかみ)・高皇産霊神(たかみむすひのかみ)・神皇産霊神(かみむすひのかみ)をいう。
確かに「天地万物をお作りになった神様」のようです。それに「高天原」の関わりのせいか、この「造化大明神」の周辺は「高天原」と呼ばれていたようです。
また、「占いフォーラム」(http://www.ffortune.net/ 2016/12/10アクセス)ではさらに次のような説明が付け加えられています。
古事記によればまだ天地も定まらず混沌として時に最初に現れた神は天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)であったとします。そしてその次に現れたのが高御産巣日神(たかみむすびのかみ)と神産巣日神(かみむすびのかみ)で、この三神を一般に造化三神(ぞうかさんしん)と言っています。
高御産巣日神と神産巣日神は本来同格の神と思われますが、前者の文字数が多いのは、これが皇室に直結する神だからです。基本的に古事記は皇室直系の神の文字数が多くなる傾向があります。
高御産巣日神は高木神(たかぎのかみ)とも呼ばれ、高天原(たかまがはら)の中核神の一人で、しばしば天照大神(あまてらすおおみかみ)とともに、各種の指示を出しています。
一方の神産巣日神は出雲系、つまり高天原の天神に対する地祇(ちぎ)の中核神の一人で、若い頃の大国主神(おおくにぬしのかみ,だいこく様)を助けるエピソードなどが語られています。
これら造化三神は通常は性別も超越していると考えますが高御産巣日神を男神、神産巣日神を女神と考える流儀もあります。そもそも天御中主神から高御産巣日神・神産巣日神への展開は、易でいえば太極から陰陽が生じたという思想に通じるものがあり、この二神に敢えて陰陽を当てはめれば間違いなく、高御産巣日神が陽で、神産巣日神が陰でしょう。
つまり、「性別も超越」しており、天照大神と同じ祖神と考えられているようですが、「造化三神とアマテラス」(立正大学文学研究科研究紹介 http://www.ris.ac.jp/ 2016/12/14アクセス)の中で天照大神(アマテラス)と「造化三神」との関係について以下のように興味深いことが述べられています。
造化三神とは、高天の原(たかまのはら)に最初に成り出た独り神の三柱で、アメノミナカヌシ(天之御中主)、タカミムスヒ(高御産巣日)、カムムスヒ(神産巣日)を言います。その後も多くの神がうまれ、国生みの神として知られるイザナキ(伊耶那岐)とイザナミ(伊耶那美)が最後に登場します。
アマテラスは、国生みの神イザナキの左目から生まれた神です。時を同じくして右目からは「ツクヨミ(月読)」、鼻からは「スサノオ(須佐之男)」という神が生まれています。
現代では、アマテラスが最高神として扱われることが多いのですが、「我が祖神にアマテラスとタカミムスヒがいる」という顕宗天皇の発言が『日本書紀』に残されていたり、元々はタカミムスヒが最高神だったのではないかという説もあり、造化三神とアマテラスとの関係はまだまだ明らかにされていないことがたくさんあります。
(中略)
造化三神やアマテラスに限らず、『古事記』には『日本書紀』には記されていない多くの物語が綴られています。本居宣長に再発見されるまで、1000年の悠久の時間を『古事記』が秘かに受け継がれきた理由は何なのか。『古事記』と『日本書紀』とはどのような関係なのか。『古事記』という物語に込められた古代の人々の信仰、想いとはいかなるものなのか。
(中略)
また、古事記に由来する事物が現代に受け継がれているものも多くあり、例えば、東京大神宮にはアマテラスとともに造化三神が祭られています。
以上、延々と「造化神」についての言説を紹介してきましたが、そもそも河上神社では「造化大明神」はどのように理解され、どのような祭祀が行われてきたのでしょうか。何か記録が残されていないでしょうかね。

河上神社の空
造化大明神
そもそも造化大明神と言ってもあまり馴染みのない神様だと思いますので、先ずどのような神様なのか、私自身素人ですから、いくつかのサイトを紹介していきたいと思います。
造化大明神の「大明神(だいみょうじん)」は、神仏習合における仏教的な神の称号の一つとされています。
次に「造化」は「造化神」、つまり「造化の三神」のことですが「デジタル大辞泉」(https://kotobank.jp/ 2016/12/10アクセス)では次のように定義されています。
古事記で、天地開闢(てんちかいびゃく)のときに高天原(たかまがはら)に出現し、万物生成化育の根源となった三神。天御中主神(あまのみなかぬしのかみ)・高皇産霊神(たかみむすひのかみ)・神皇産霊神(かみむすひのかみ)をいう。
確かに「天地万物をお作りになった神様」のようです。それに「高天原」の関わりのせいか、この「造化大明神」の周辺は「高天原」と呼ばれていたようです。
また、「占いフォーラム」(http://www.ffortune.net/ 2016/12/10アクセス)ではさらに次のような説明が付け加えられています。
古事記によればまだ天地も定まらず混沌として時に最初に現れた神は天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)であったとします。そしてその次に現れたのが高御産巣日神(たかみむすびのかみ)と神産巣日神(かみむすびのかみ)で、この三神を一般に造化三神(ぞうかさんしん)と言っています。
高御産巣日神と神産巣日神は本来同格の神と思われますが、前者の文字数が多いのは、これが皇室に直結する神だからです。基本的に古事記は皇室直系の神の文字数が多くなる傾向があります。
高御産巣日神は高木神(たかぎのかみ)とも呼ばれ、高天原(たかまがはら)の中核神の一人で、しばしば天照大神(あまてらすおおみかみ)とともに、各種の指示を出しています。
一方の神産巣日神は出雲系、つまり高天原の天神に対する地祇(ちぎ)の中核神の一人で、若い頃の大国主神(おおくにぬしのかみ,だいこく様)を助けるエピソードなどが語られています。
これら造化三神は通常は性別も超越していると考えますが高御産巣日神を男神、神産巣日神を女神と考える流儀もあります。そもそも天御中主神から高御産巣日神・神産巣日神への展開は、易でいえば太極から陰陽が生じたという思想に通じるものがあり、この二神に敢えて陰陽を当てはめれば間違いなく、高御産巣日神が陽で、神産巣日神が陰でしょう。
つまり、「性別も超越」しており、天照大神と同じ祖神と考えられているようですが、「造化三神とアマテラス」(立正大学文学研究科研究紹介 http://www.ris.ac.jp/ 2016/12/14アクセス)の中で天照大神(アマテラス)と「造化三神」との関係について以下のように興味深いことが述べられています。
造化三神とは、高天の原(たかまのはら)に最初に成り出た独り神の三柱で、アメノミナカヌシ(天之御中主)、タカミムスヒ(高御産巣日)、カムムスヒ(神産巣日)を言います。その後も多くの神がうまれ、国生みの神として知られるイザナキ(伊耶那岐)とイザナミ(伊耶那美)が最後に登場します。
アマテラスは、国生みの神イザナキの左目から生まれた神です。時を同じくして右目からは「ツクヨミ(月読)」、鼻からは「スサノオ(須佐之男)」という神が生まれています。
現代では、アマテラスが最高神として扱われることが多いのですが、「我が祖神にアマテラスとタカミムスヒがいる」という顕宗天皇の発言が『日本書紀』に残されていたり、元々はタカミムスヒが最高神だったのではないかという説もあり、造化三神とアマテラスとの関係はまだまだ明らかにされていないことがたくさんあります。
(中略)
造化三神やアマテラスに限らず、『古事記』には『日本書紀』には記されていない多くの物語が綴られています。本居宣長に再発見されるまで、1000年の悠久の時間を『古事記』が秘かに受け継がれきた理由は何なのか。『古事記』と『日本書紀』とはどのような関係なのか。『古事記』という物語に込められた古代の人々の信仰、想いとはいかなるものなのか。
(中略)
また、古事記に由来する事物が現代に受け継がれているものも多くあり、例えば、東京大神宮にはアマテラスとともに造化三神が祭られています。
以上、延々と「造化神」についての言説を紹介してきましたが、そもそも河上神社では「造化大明神」はどのように理解され、どのような祭祀が行われてきたのでしょうか。何か記録が残されていないでしょうかね。
河上神社の空
Posted by jirou at 12:00 | Comments(0) | 下田石神
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